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<超微細レーザー加工 コラム第7弾>レーザーとは

コラム

2022.06.25

レーザーとは? ~レーザーを使って自然の光ではできない加工をする~

■レーザー(LASER)とは
Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation (誘導放出による光増幅放射)の頭文字であり、指向性と収束性に優れた、ほぼ単一波長の位相の揃った光(レーザー光)を発生させる装置のことを指します。レーザと呼ばれることもあります。
 
レーザーが発明された1960年以来、今やレーザー光は私たちの身の回りにおいても多方面で使われる技術となっています。身近な所ではCDやDVDなどの再生装置、光ファイバー通信、レジのバーコードリーダー、医療分野では外科手術のレーザーメスや眼の視力矯正(レーシック)、エンターテイメント分野ではコンサートなどのイベント会場の演出などが挙げられます。
 
■レーザー光の特徴
レーザー光の特徴として、主に以下が挙げられます。
1 可干渉性
2 単色性
3 直進性(指向性)
4 集光性

レーザー光を特徴づける性質のうち、最も重要なのは高いコヒーレンス(可干渉性)です。コヒーレンスは空間と時間に分けて考えることができます。

光の空間コヒーレンスとは、レーザーの広がりの異なる部分でも干渉すること。
光の波面の一様さを測る尺度であり、空間コヒーレンスが高いレーザー光は長い距離を拡散せずに伝播します(直進性)。また、小さなスポットに集束することができます(集光性)。

 一方、時間的コヒーレンスとは、異なる時間に発した光同士でも干渉すること。
光電場の周期性がどれだけ長く保たれるかを表す尺度であり、時間的コヒーレンスの高い光は(マイケルソン干渉計などで)大きな光路差を与えて干渉させた場合でも、鮮明な干渉縞を得ることができます。一般的に、時間的なコヒーレンスが高い光ほど単色性が良いということになります。

これらの特徴をイメージ図にしました。

まず、光には太陽光のような自然光と白熱電球の光のような人工光があります。これらは通常光であり、次の点がレーザー光とは異なります。

・多波長の光を含んでいる
・位相が揃っていない

(波長は波の1周期分の長さであり、位相は波1周期内の進行の段階を表します。)

このように、レーザー光では加工スポットサイズが小さくでき、強力な集光点(高いエネルギー密度)を作ることができます。それによって比較的小さな投入エネルギーでもステンレス板のような高融点の物質でも穴を開けることができます。イメージの補助として、白色光と単色光を集光した様子を図示してみます。

また、焦点距離がfの凸レンズで直径Dのレーザー光(ガウシアンビーム)を集光すると、レンズの焦点位置のスポット直径dは下記式まで絞れます。

d = (4∙λ∙f)/(π∙D)

ここで、λは波長です。
この式からも波長が単一であれば小さなスポットdに集光できることが分かります。

以上のことから、レーザー光を使うことで通常光では困難な強力な加工も可能となります。また、弊社で行うパルス幅が非常に短いレーザーを用いた加工では、熱影響の少ない微細加工が可能となります。

■レーザーの種類
前述のとおり、現代では様々なレーザーがあり、普及しています。それに伴って、呼称も多くあります。そのためか、レーザー加工を扱うもの同士でも困惑することがあります。そういう具合ですので、レーザーの種類についても簡単に触れてみます。大まかな分類としては、レーザー媒質、レーザー媒質の形状、パルス幅があり、以下のようなものがあります。

[媒質]
・ガスレーザー:CO2レーザー、エキシマレーザー
・固
[レーザー媒体の形状]
・ディスクレーザー、ファイバーレーザー

[パルス幅]
・ナノ秒レーザー、ピコ秒レーザー、フェムト秒レーザー

弊社では、超短パルスレーザーと称されるピコ~フェムト秒の領域のパルス幅のレーザーを用いた加工を行っています。それらは、ファイバーレーザーです。そのため、ファイバーレーザーという切り口でお話しすると、分厚い金属板を溶かして切るようなイメージを持たれがちですが、超短パルスレーザーで実際に行っているのは、熱影響が極めて少ない微細な加工ということになります。

では、実際にどんな加工ができるのか。加工事例をご覧頂くと新しい発見があるかもしれません。

[参考]
・Wikipedia, レーザー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC

・宮崎大学名誉教授 黒澤宏のレーザー講座 第2回, レーザー光の特徴は?
https://optronics-media.com/publication/%e3%83%ac%e3%83%bc%e3%82%b6%e3%83%bc%e8%ac%9b%e5%ba%a7/20160513/41801/

<超微細レーザー加工コラム第6弾>フィラメンテーションについて

コラム

2022.05.31

弊社では超短パルスレーザーのフィラメント形成を使用した加工をご提供させて頂いています。

レーザー波長に対して透明なガラスや結晶基板に対して以下の2つの加工があります。

  • レーザースクライブ加工による切断加工
  • レーザー内部改質+ポストエッチングによる加工

今回は、それらのベースとなるフィラメント形成について説明いたします。

フィラメント形成とは、フィラメント、すなわち光の伝搬方向に長い連続した焦点スポットが形成されるプロセスのことを指します。それは高強度なレーザー光に対して透明な媒質中で起こります。ガウシアン強度分布のビームではビームの中心部は強度が高いため、ある強度を越えると非線形光学効果である光カー(Kerr)効果により自己収束が起こります(①)。

一方、物質内の電子が励起されるとプラズマが生成し、パルスの中心部はプラズマによって発散され、伝播方向に進みます(②)。従って、連続したパルス照射のとき、①の自己収束と②のプラズマ中の発散を繰り返し、結果として連続したホットスポットが伝播軸に沿って出現します。これがフィラメントと呼ばれています。

(図1)

             図1 フィラメント形成のイメージ

次に、フィラメント形成においてレーザーパルスのバーストモードの使用は加工に大きく影響します。バーストモードとは、シングルパルスモードの基本繰返し周波数とは別に1パルス中に更に高繰り返しでパルス列を含む発振モードです。それによって透明材料の厚み方向に長いフィラメントが形成されやすくなります。(弊社では最大2mm程度)

この長いフィラメント形成は高繰り返し周波数のバースト列による熱蓄積の効果によるもので、ガラスの穴あけ加工に関する文献[1]において、バーストモード時にフィラメントの発光の減衰時間が長くなるという観察結果と併せて説明されています。穴加工においてはバーストモードでは、シングルパルスモード時より加工レートが上がり、まっすぐで高アスペクトな穴が形成されやすくなります。

弊社では、バーストモードでのフィラメントを利用して透明材料、特にガラスの内部改質を行い、切断や、エッチングを併用した加工(穴あけ、トリミング)を行っています。

[関連する加工事例]

 ➤ ガラス切断加工

 

➤ ガラス割断加工

 

➤ 薄板ガラス切断

 

➤ ガラス貫通穴加工

 

➤ ガラスくり抜き加工

[参考文献]

1.D. Esser, et al., Opt. Express 19(25), 25632–25642 (2011).

2年連続で「健康経営優良法人 2022 ブライト500」に認定されました

お知らせ

2022.03.23

健康優良法人2022 ブライト500

 3 月 9日(水)、経済産業省と日本健康会議が共同で顕彰する「健康経営優良法人 2022」に4年連続で認定されました。また、昨年新設された「健康経営優良法人 ブライト500」にも昨年に引き続き認定されました。

「健康経営優良法人 2022(中小規模法人部門)ブライト 500」は、「健康経営優良法人 2022(中小規模法人部門)」に認定された12,255法人の中から、更に優良とされる上位 500 の法人に対して付与されるもので、これは、大規模法人部門の上位 500 法人に付与される「ホワイト 500」に準ずるものです。

 当社では、2018 年に「健康経営宣言」を行い、社員一人ひとりの健康が事業経営の根幹であるとの考えのもと、さまざまな取り組みを通じて、従業員の健康をサポートしております。今後も従業員の健康の保持・増進活動を展開し、健康経営の推進に取り組んでまいります。

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